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猛暑や電気代の値上がりなどで世間的に節電の意識が高まっていますよね。
節電要請もありましたし、スーパーや駅などでも節電対策していますから、自宅でも節電に取り組んでいる家庭が多いと思います。
ところで、冷蔵庫は、基本的に電源を入れたままで使用するため、他の電化製品と違って、節電のやり方がわからないという人も多いじゃないでしょうか?
そこで、この記事では、冷蔵庫の節電の効果的な方法や電気代がいくらくらい違ってくるのかなどについて、まとめてみました。
冷蔵庫の節電につながる使い方やコツを知りたい方は、参考にしてみてくださいね!
目次
冷蔵庫の電気代はいくら?
まず、最初に冷蔵庫の電気代が、どれくらいかかるのかを見ていきましょう。
電気料金は、1キロワットアワー(kwh)あたり27円(税込)とされています。
(全国家庭電気製品公正取引協議会「電力料金目安単価」より)
説明書などに記載されている冷蔵庫の年間消費電力量の平均は、250~350kWh程度です。
したがって、例えば、年間消費電力、300kWhの冷蔵庫の場合、
電気代は、300kWh×27円=年間、8,100円、1ヶ月で、675円になります。
【冷蔵庫の電気代の計算式】
年間電気代=冷蔵庫の年間消費電力×27円
冷蔵庫の使い方や容量、契約している料金プランなどで違ってくると思いますが、
冷蔵庫の電気代の平均は、年間 6,750~9,450円、1ヶ月 563~788円程度かかっていることになります。
冷蔵庫の節電方法やコツ
冷蔵庫の節電に効果的な方法や、ちょっとしたコツなどを具体的に説明していきます。
設定温度で節電
冷蔵庫によっては、自動で設定温度をコントロールするものもありますが、そうでない場合は、部屋の温度に応じて、設定を変えると節電につながります。
冬場なら、冷蔵庫の設定を「弱」や「低」にすれば節電につながりますし、夏場もエアコンの冷房で室内温度が調整されているなら、設定を変えてみると良いですよ。
【消費電力と電気代の差は?】
周囲の温度が22℃で、冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」にした場合、
年間消費電力は、61.72kWhの節電となり、電気代は、約1,670円の節約になります。
(出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」無理のない省エネ節約より)
節電モードにする
冷蔵庫には、節電モード、夜間モード、ECOモードという名前で、消費電力を節約できる設定があります。
節電モードにした場合、通常モードに比べ、消費電力は、10~15%ほど節電できるので、
金額にすると、年間、675~1,000円程度の節約ができますよ。
ただし、節電モードは、冷やすパワーが弱いですから、アイスクリームなど溶けてしまうかもしれません。
そのため、節電モードは冷えないと感じる場合もあるので、節電モードに設定するときは、庫内の食材などに十分に気をつけて使用しましょう。
冷蔵庫の中身を整理する
冷蔵庫の節電は、庫内の中身の状態によっても変わってきます。
庫内が整理され、冷気が循環しやすければ、それだけ冷やす効率が高まり、節電につながります。
また、冷蔵庫の中身が整理されていないと奥のものを取りだすために、手前のものを外に出すなどしなければならず、その分、冷蔵庫のドアが長時間開けたままになります。
節電のためには、まず冷蔵庫の中身を整理収納し、詰め込みすぎないようにしましょう。
常温で保存できるものは外に出したり、プラスチックの容器などを活用し、ひと目でどこに何があるのか、わかるようにすれば、ドアを開ける時間も短縮できますよ。
安いからと大量買いするのではなく、食べる量や人数などを考慮し、買い物も適量で済ませることも節電には大事です。
【消費電力と電気代の差は?】
冷蔵庫の中身を詰め込んだ場合と、半分にした場合とでは、
年間の消費電力は、43.84kWh、電気代で、約1,180円の節約が可能になります。
(出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」無理のない省エネ節約より)
冷凍庫は詰め込む方が節電になる
冷蔵庫の中身は整理が必要ですが、冷凍庫はギッシリと詰め込んだ方が節電につながります。
隙間をなくすことで、凍った冷凍品自体が保冷剤のような働きをしてくれるのです。
冷凍庫が隙間だらけでスカスカだと、ドアを開け閉めするたびに、冷凍庫の中の温度が上がってしまいます。
一度、上がった温度をふたたび冷やすことになり、余計な電力が消費されてしまうのです。
どうしても隙間が埋まらない場合は、保冷剤などを入れて置くと良いですよ。
保冷剤や氷で節電
冷凍庫で凍った氷や保冷剤を冷蔵庫に入れておくのも節電効果があります。
冷蔵庫内が冷えるため、設定を「弱」や「低」に変えられ、節電が可能になります。
ただ、溶けて水滴がこぼれてしまうので、必ずトレーなどに入れて冷蔵庫に入れましょう。
冷蔵庫を壁から離す
冷蔵庫の節電には、壁から離すことが大事です。
冷蔵庫と壁の間に十分な距離が確保されていないと放熱がしにくくなり、効率よく庫内を冷やすことができず、その分、消費電力も高くなります。
また、冷蔵庫の上に物を置くことも放熱を妨げる原因となるので、気をつけましょう。
【消費電力と電気代の差は?】
冷蔵庫の上と両側が壁に接している場合と片側が壁に接している場合とでは、
年間消費電力は、45.08kWh、電気代は、約1,220円の節約になります。
(出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」無理のない省エネ節約より)
冷蔵庫と壁の距離は?
冷蔵庫と壁と距離は、冷蔵庫の大きさによって違ってきます。
【冷蔵庫と壁との距離】
3ドアタイプ
冷蔵庫のドアの上、5センチ以上、左右は、0.5~1.5センチ以上の距離を確保しましょう。このタイプは基本的に背面に放熱スペースがなくても構いませんが、気になる場合は、壁から3センチ以上離しましょう。
2ドアタイプ
上は、30センチ以上、左右は、2cm、背面は、7cm以上の距離を取りましょう。
1ドアタイプ
上は、10センチ、左右、2センチ、背面は、10センチ以上の距離を確保しましょう。
(出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」無理のない省エネ節約より)
ドアの開閉を減らす
冷蔵庫のドアの開閉時間、回数を短縮することで、節電できます。
電力や電気代が、どれくらい違うのかというと、
【消費電力と電気代の差は?】
旧JIS開閉試験で、(冷蔵庫は12分ごとに25回、冷凍庫は40分ごとに8回、開放時間は10秒)開閉回数を、2倍に増やした場合との比較では、
年間消費電力、10.40kWh、電気代、約280円の節約が可能です。
(出典:資源エネルギー庁「家庭向け省エネ関連情報」無理のない省エネ節約より)
また、ドアを開けている時間が、20秒の場合と、10秒とでは、
年間の消費電力、6.10kWh、電気代は、約160円の節約になります。
熱いものはすぐに入れない
料理の作り置き、食べ残しなど、熱いものは、そのまますぐに冷蔵庫に入れないこと。
熱いまま入れると、庫内の温度が上がるため、温度調整のための冷却運転が必要となり、その分、電力を消費します。
熱いものは、いったん、冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。
おでかけ時は冷蔵庫の電源は切る?
冷蔵庫は、基本的には電源を入れっぱなしにしたままで使いますが、
外出時や就寝中は、冷蔵庫の電源を切ることで節電できると考える方もいると思います。
ただ、冷蔵庫は電源を入れて起動するときが、もっとも電力を消費します。しかも冷蔵庫内の温度を下げるにも電力を使います。
そのため、使用しないからと、ちょっとしたおでかけ時や夜に電源を切るよりも、電源は入れたままにしておくほうが、庫内の温度が一定に保たれ、余計な電力を使わずに済みます。
旅行など2週間程度の期間なら、冷蔵庫の電源は切らない方が良いですよ。
外出時は、冷蔵庫を開けることがないので消費電力は少なくなりますし、電源を切れば温度が上がるため、衛生面でも、バクアテリアや臭いの原因にもなったりします。
冷蔵庫は、電源を入れたままで使うことを前提に作られていますから、あまり電源のオンオフを繰り返すと故障の原因にもなりますよ。
冷蔵庫にカーテンやシートは節電になる?
節電につながるからと冷蔵庫カーテンを取り付ける方もいると思います。
ただ、冷蔵庫にカーテンをつけても、必ずしも節電につながるわけではなく、使い方によっては、電気代がかかってしまうこともあります。
どういうことか、詳しく説明していきますね。
カーテンでドアの開閉時間が長くなる
冷蔵庫のカーテンが節電にならない原因のひとつとして、カーテンで中が見えづらく、物を取り出すのに時間がかかることがあげられます。
つまり、冷蔵庫のドアの開閉時間が長くなり、電力を多く使ってしまうからです。
カーテンでセンサーの誤作動を招きやすい
冷蔵庫内の温度を調節し、設定温度に保つセンサーが、冷蔵庫カーテンにより、誤感知することがあります。
それが原因で、余計な電力を消費し、電気代が高くなることがあります。
最新の冷蔵庫は、センサーの精度が高いので、冷蔵庫カーテンをつけると電気代が高くなる場合があったりしますよ。
冷蔵庫カーテンは、センサーの位置を確認したり、中を整理し、取り出しやすくする工夫をしたりして取り付けましょう。
最新の冷蔵庫に買い替える
古い冷蔵庫と最新の冷蔵庫との電気代の差は?
冷蔵庫にかぎらず、どんな電化製品も、長く使っていると性能が低下してきます。
【古い冷蔵庫と最新の冷蔵庫の消費電力と電気代の差】
401~450Lの冷蔵庫の年間消費電力は、
2020年では、311kWh/年
2016年では、353kWh/年 です。
4年前の冷蔵庫との差は、42kWh/年。電気代では、1,134円違います。
(出典:資源エネルギー庁省エネ性能カタログ2021版)
10年前の冷蔵庫になると、電気代は、最新のものと比べ、約2倍も差が出ると言われています。
冷蔵庫は、最新になるほど機能や性能が進化し、節電や省エネ効果が高くなります。
というのは、最新の冷蔵庫は古い冷蔵庫に比べると庫内のスペースが広いため、冷気の循環効率が良く、消費電力も低くなるからです。
他にもLED照明が使われていたり、インバーター制御機能が搭載されていたりと、電力消費を抑える工夫がされています。
今、使用している冷蔵庫が10年以上前のものならば、買い替えを検討してみるのも良いと思います。
節電に冷蔵庫の大きさは関係ある?
冷蔵庫を買い替えるとき、サイズの小さい冷蔵庫の方が節電できそうだと感じますか?
容積250リットル以下の冷蔵庫であれば、消費電力は小さくなりますが、300リットル以上になると、むしろ容量の大きい冷蔵庫の方が節電効果が高い傾向にあります。
【冷蔵庫の容積ごとでの消費電力の差】
2020年の定格内容積別の年間消費電力量は、
201~250Lの冷蔵庫、316kWh/年
300~350Lの冷蔵庫、363kWh/年
401~450Lの冷蔵庫、311kWh/年
501L以上の冷蔵庫、 296kWh/年
(出典:資源エネルギー庁省エネ性能カタログ2021版)
資料によると300~350Lの冷蔵庫と501L以上の冷蔵庫とでは、67kWh/年の差があり、
電気代は、年間1,809円程安くなります。
10年で換算すれば、18,090円ほど違ってきます。まさに、塵も積もれば、ですよね。
最新の冷蔵庫には、500リットル以上の大型タイプが多いですが、庫内のスペースも余裕があり、省エネ機能が備わっているので、結果的に大きいサイズの冷蔵庫の方が、消費電力が小さく、節電効果が高くなるわけです。
家族が増えたりして、今の冷蔵庫では、小さいという場合などは、大きい冷蔵庫に買い換えを考えてみるのもいいかもしれません。
結果的に電気代が安くなり、節約につながりますからね。
まとめ
冷蔵庫は、一般的に平均で、10年程度は使う家電です。
なので、日頃から、ちょっとした節電方法を取り入れてみるだけで、年間の電気代が、大きく違ってきたりしますし、長期間で見れば、かなりの節約にもつながりますよね。
また、そろそろ買い替え時期かなと思っている方は、最新で大型の冷蔵庫の方が節電効果が高いので、安いけど少し古い冷蔵庫よりも、長い目でみれば、お得だったりもします。
そのあたりはしっかり計算しておくといいかもしれません。
今すぐ、買い替える予定のない方も、冷蔵庫の節電で、まずはできることから、取り組んでみるといいですよ!